冷蔵庫を買い替える前に。周りのすき間と設定を見直してみよう
冷蔵庫の横に袋を置き、上にはちょうど収まる箱。置き場所ができたと思っていても、その機種に必要な放熱スペースをふさいでいないでしょうか。
今回は食材の在庫や献立ではなく、冷蔵庫そのものの置き方と設定を見ます。新しい省エネ家電を買う前に、家にある一台の説明書を開く。お金をかけない確認から始められます。

W.carter · Wikimedia Commons · CC BY-SA 4.0 · 変更なし
必要なすき間は、何センチと一律に決めない
冷蔵庫は機種によって、周囲に必要なスペースや設置条件が違います。左右・上・背面を一律に何センチと決めず、型番に合う取扱説明書の「設置」の項目を確認します。
横浜市のエコ活動事例集も、冷蔵庫を壁から適切に離し、風通しよく設置することを案内しています。必要な間隔は、メーカーの説明で確認しましょう。横浜市のエコ活動事例集
すき間に収納用品を入れる前に、そこが使ってよい場所かを確認します。放熱部や通風口をふさがず、説明書が禁止する位置に物を載せません。上に機器を置ける機種もありますが、置ける物や耐熱条件まで同じとは限りません。
重い冷蔵庫を一人で引きずったり、コードを引っ張って動かしたりする必要はありません。移動が必要なときは、説明書や設置業者の案内に従い、無理なく安全に対応します。
「強」のままなら、理由を思い出す
暑い時期や食材を多く入れた日に設定を変えて、そのままになっていることはないでしょうか。現在の設定を見て、手元の機種が通常時にどの設定を案内しているかを確かめます。
「節電だから必ず弱にする」という決め方はしません。周囲の温度や食品の量、使用状況で必要な冷却は変わります。冷えが足りない場合や食品保存に不安がある場合は、まず適切に冷やせることを優先します。
シャープの故障診断案内では、該当機種の温度調節や周囲の環境、すき間、吹出口などを確認するよう案内しています。この案内を別の冷蔵庫の設定へそのまま置き換えず、自分の型番の説明で確かめましょう。メーカーの確認項目の例
ドアの閉まり方を、普段の状態で確認する
ドアポケットの物や引き出しが引っ掛かっていないか、袋の端が挟まっていないか。いつもどおり入れた状態で閉まるかを見ます。中身を大きく並べ替えるより、まず閉まりにくくしている物がないかの確認です。
パッキンの手入れは、使用できる洗剤や方法を説明書で確認します。強い薬剤や工具で自己流に処置したり、傷んだ部分を無理に引っ張ったりしません。異常が続くなら、節電の工夫として済ませずメーカーに相談します。
電気代を減らすために夜だけ電源を切る、といった使い方は勧めません。食品を保存する機器として、必要な温度を保てる使い方が前提です。
電気代の計算は、使用量と単価を分ける
仮に使い方を見直して年間の消費電力量が20kWh減り、計算用の電力量単価を31円/kWhとすると、単純計算は20×31=年620円です。20kWhも31円もこの表の仮定で、この工夫の実測効果や特定プランの現行料金ではありません。
| 仮の条件 | 計算 |
|---|---|
| 年間20kWh減、31円/kWh | 年620円 |
| 年間5kWh減、31円/kWh | 年155円 |
| 使用量の差が不明 | 節約額は未確定 |
実際の請求額は料金プランや調整額などでも変わります。冷蔵庫以外の電気も含む家庭全体の明細だけから、一台の効果を正確に切り分けるのは難しいものです。先月より安いから、このすき間の効果が何円あった、と断定しません。
専用の計測器を買う場合も、機器の定格や使用条件に合うものが必要です。計測のためだけに急いで買い足すより、説明書で確認できる設置・設定から見直せば十分です。
説明書を探すついでに、型番を一か所に
説明書が見つかったら、型番と公式ページへのリンクをメモしておくと、次の確認が楽になります。保証や修理の記録がある場合も、他人へ公開するためではなく、自分で分かる場所にまとめます。
すき間、設定、閉まり方。この三つに問題がなければ、今すぐ何かを買う必要はありません。故障や安全上の問題があるなら、買い替えや修理を含めて相談します。古い一台を無理に使い続けることまで、節約の条件にはしないでください。
買い替えを考える日が来ても、実際に置ける寸法や今の使い方が分かっていれば選びやすくなります。今日は一台の周りを見て、説明書のページを一つ開く。そのくらいから始めてみましょう。
出典・条件
公式情報確認:2026年11月5日、日本時間。日本で使う冷蔵庫を想定。設置・設定・清掃は必ず型番に合う説明に従います。計算の20kWh・5kWh・31円/kWhは仮定で、節電効果・料金の保証ではありません。